埼玉県越谷市の荒川動物病院。犬・猫・ウサギ・小鳥・ハムスターの診療も行っております。

荒川動物病院
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コラム

ここでは日頃、私たちがよく目にする病気などを少しずつご紹介していきたいと思います

2008年5月 『猫の尿石症』について

2008年8月 『熱射病』について

2008年10月 『甲状腺機能亢進症』について


 
甲状腺機能亢進症

〔10月吉日〕

 10月に入り、日中はまだまだ暑い日もありますが朝晩の空気は冷たくなってきました。
季節の変わり目ですが、みなさん、そしてご家族である動物たちは体調を崩したりしていませんか?
とくに高齢の動物にとって急な気温の変化は体にこたえます。いろいろ工夫をして、これからの季節を快適に過ごせるようにしてあげてくださいね!
 今回は猫に多くみられる内分泌疾患、甲状腺機能亢進症について紹介したいと思います。

 まず、甲状腺といってもどんな器官なのかぴんとこない方も多いでしょうから簡単に説明すると、甲状腺は首の下の方にあり、甲状腺ホルモンを分泌している器官です。
甲状腺の分泌するホルモン(サイロキシン、トリヨードサイロニン)は全身的な代謝に関わっています。この、甲状腺ホルモンが何らかの理由(甲状腺の腫大や、甲状腺がんなど)で多く分泌されてしまうのが「甲状腺機能亢進症」であり、主に中〜高齢の猫で多くみられます。
猫の場合、9割は甲状腺の腫大によるもので、残りはまれですが甲状腺がんによるといわれています。
犬でも甲状腺機能亢進症はみられますが非常にまれであり、甲状腺がんによるものと甲状腺ホルモンを過剰に与えられたために生じたものがあります。

 甲状腺ホルモンは体のいろいろな所に作用して代謝を活発にします。
心臓に作用して心拍数を増し、全身的なエネルギーの消費を増し、胃腸に作用して腸の運動を活発にする・・など。
ホルモン量が多くなると、この作用がより強く現れ、体に悪影響を及ぼすようになってきます。
心臓では心拍数が上がりすぎたり(頻拍)、心臓の筋肉が厚くなってくる(心肥大)、エネルギー消費量が増えるため、食欲は増すのに腸の動きが活発になりすぎるためと脂肪の吸収が減るため下痢するようになってくる、被毛の抜けかわりが活発になりすぎて異常に脱毛する・・やがて、全身が酷使され、衰弱していきます。

 こう書いてみるととても恐ろしいことが体の中で起こっているのですが、甲状腺機能亢進症の猫に特有な症状があるのか?というと、これといった症状がなく、病状が進むまでは「何となく痩せてきたけれど食欲はある。水もよく飲むし活発に動く。むしろうちの子は年のわりに元気にしている」と思われがちです。また、どことなくおかしいかな?と思い動物病院で一般的な血液検査をしてみても大きな異常があらわれることはほとんどありません。

 では、どうすればいいのでしょう?
答えは簡単!血液中の甲状腺ホルモン濃度を測定し、正常な範囲を超えていればこの病気を診断することができます。
甲状腺機能亢進症かな?と思われるような症状が出ている猫はもちろん、症状の出ていない7〜8歳を過ぎたいわゆる高齢期の猫でも、予防的に検査をしておくとこの病気の早期発見につながると思います。

詳しくはかかりつけの動物病院の獣医師にご相談ください。

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熱射病

〔8月吉日〕

 暑い日が続いていますが、お元気ですか?今年の夏は特に暑いですよね。
特にお散歩が必要な犬がご家庭にいるという方にとっては、大変な季節だと思います。
今回は、そんな暑い季節に気をつけたい病気をご紹介しようと思います。

 夏になるとほぼ毎日、天気予報やニュースなどで「熱射病」という言葉を耳にします。
熱射病は、車の中や閉め切った室内など、換気が悪く湿度の高い、暑い場所に長時間いたり、炎天下、激しい運動をしたりすることで体温が上がり、熱の放散がうまくいかなくなることでおこる病気です。
人間ではすっかりおなじみのこの病気、動物にもおこりますが、とくにご家族の方と一緒に外出する機会の多い犬で夏季に多くみられます。
よくあるケースとして、ビーチに一緒に行ってボール投げを長時間した、とか車で買い物に出かけ、お留守番をさせておいた、日の高いうちにお散歩をした、といったものがあげられます。

では、熱射病になるとどんな症状がみられるのでしょう?

まず、上がってしまった体温を体が放散できない環境にいるため、体温が上がります。
犬の平熱は38℃〜39.5℃くらいですが、熱射病の場合、40℃以上になってしまいます。そして呼吸が速くなり、よだれが多くなったり心拍数が増えるといった症状がみられます。さらに体温が42℃をこえると全身の臓器(脳、心臓、消化器、腎臓など)の機能に障害をきたすようになるため、ケイレンや昏睡、吐血、血便、乏尿もしくは無尿(おしっこの量が減る、もしくはおしっこがまったく作られなくなること)といった症状がみられるようになり、やがて死んでしまいます。

熱射病が疑われたらとにもかくにも、まずはかかりつけの動物病院に連絡してすぐに受診することです!

 このように、熱射病は動物にとっても恐ろしい病気ですが、実は予防することが一番大切なのです。
夏季に限らず換気の悪い、蒸し暑い場所に動物を長時間置かないこと、暑い時間帯にお散歩に行ったり、激しい運動をさせないことなど。
特にお散歩の際には人間にとって涼しく感じる場合でも体高の低い動物にとってはアスファルトの熱を直に受けることになるため、注意が必要です。
室内でもエアコンをつけたり、やむをえず車内にお留守番させるような場合には、凍らせたペットボトルなどをそばに置き温度が上がりすぎるのを防ぐ、などの工夫をしたいものです(もちろん、お留守番の時間も短く!)。

 ほんのちょっとの間に自分の不注意のせいで大切なペットの命が奪われてしまった、と後悔しないためにも、どうか熱射病に気をつけてあげて下さい。「家族」の命を守るのはあなたです!

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猫の尿石症

〔5月吉日〕

 このところ暖かい日が増え、動物たちにとっても過ごしやすい季節になってきました。
日向ぼっこする動物を見ているとこちらの心まで温かくなりますよね。
寒い冬には風邪や心臓病など、様々な病気が悪化しやすいのですが、そのような病気の1つに猫の尿石症もあげられます。でも、暖かくなってきても油断は禁物!
 あなたの猫ちゃん、ちゃんとおしっこ出てますか?

猫の尿石症は、尿中に砂状の細かい石ができる病気です。
若くても、年をとってからでも、男の子にも女の子にもみられます。
石が尿と一緒にでているうちはいいのですが、男の子の猫では尿道が狭いため、ある時突然尿道に詰まってしまう「尿道閉塞」を引き起こすことがあります(女の子では尿道が広いため、起こりにくいのです)。
すると猫は排尿できなくなり、「何回もトイレに行き力むのにおしっこが少ししか、もしくは全く出ない」という状態になります。

 尿の中には腎臓でろ過され、体の外に排泄されなければならない老廃物が含まれていますから、尿が排泄できなければ老廃物も体の中にたまっていくことになり、やがて猫は食欲もなくなり、嘔吐がみられるようになり、次第にぐったりしてきます。この状態が続けば、死んでしまいます。

ほとんどの飼い主さんは猫がトイレに何度も行き、力んでいる段階で来院されますが、もう少し症状が進んで嘔吐がみられるようになってから来られる方もいらっしゃいます。
たいていの場合、病院での治療により元気になりますが、閉塞が1週間以上続いていたために亡くなってしまったというケースも経験しています。
 尿石症による尿道閉塞は命にかかわる病気です!

もしもおしっこの仕方がいつもと違う、とか、おしっこが出ていないかも?
と思われるようであれば様子をみたりせず、すぐに動物病院に連れていってあげてください!!

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