2019/03/18
暑い日が続いていますが、お元気ですか?今年の夏は特に暑いですよね。
特にお散歩が必要な犬がご家庭にいるという方にとっては、大変な季節だと思います。
今回は、そんな暑い季節に気をつけたい病気をご紹介しようと思います。
夏になるとほぼ毎日、天気予報やニュースなどで「熱射病」という言葉を耳にします。
熱射病は、車の中や閉め切った室内など、換気が悪く湿度の高い、暑い場所に長時間いたり、炎天下、激しい運動をしたりすることで体温が上がり、熱の放散がうまくいかなくなることでおこる病気です。
人間ではすっかりおなじみのこの病気、動物にもおこりますが、とくにご家族の方と一緒に外出する機会の多い犬で夏季に多くみられます。
よくあるケースとして、ビーチに一緒に行ってボール投げを長時間した、とか車で買い物に出かけ、お留守番をさせておいた、日の高いうちにお散歩をした、といったものがあげられます。
では、熱射病になるとどんな症状がみられるのでしょう?
まず、上がってしまった体温を体が放散できない環境にいるため、体温が上がります。
犬の平熱は38℃~39.5℃くらいですが、熱射病の場合、40℃以上になってしまいます。そして呼吸が速くなり、よだれが多くなったり心拍数が増えるといった症状がみられます。さらに体温が42℃をこえると全身の臓器(脳、心臓、消化器、腎臓など)の機能に障害をきたすようになるため、ケイレンや昏睡、吐血、血便、乏尿もしくは無尿(おしっこの量が減る、もしくはおしっこがまったく作られなくなること)といった症状がみられるようになり、やがて死んでしまいます。
熱射病が疑われたらとにもかくにも、まずはかかりつけの動物病院に連絡してすぐに受診することです!
このように、熱射病は動物にとっても恐ろしい病気ですが、実は予防することが一番大切なのです。
夏季に限らず換気の悪い、蒸し暑い場所に動物を長時間置かないこと、暑い時間帯にお散歩に行ったり、激しい運動をさせないことなど。
特にお散歩の際には人間にとって涼しく感じる場合でも体高の低い動物にとってはアスファルトの熱を直に受けることになるため、注意が必要です。
室内でもエアコンをつけたり、やむをえず車内にお留守番させるような場合には、凍らせたペットボトルなどをそばに置き温度が上がりすぎるのを防ぐ、などの工夫をしたいものです(もちろん、お留守番の時間も短く!)。
ほんのちょっとの間に自分の不注意のせいで大切なペットの命が奪われてしまった、と後悔しないためにも、どうか熱射病に気をつけてあげてください。「家族」の命を守るのはあなたです!